院長ブログ

台湾総統選挙2024

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 台湾総統選挙の候補が決まりました。現在与党・民進党賴清徳氏、民衆党柯文哲氏と国民党侯友宜氏の3名であり、2024年1月13日に新総統が決まります。
 台湾は中国大陸から来た蒋介石一派が形成した国民党で長年支配され、1970年まで台湾にいた私は、家から外に出たら台湾(閩南)語を話すことが禁止され、学校で台湾語話すと体罰が加えられ、信じられないでしょうが、子どもたちから罰金が取られました。その頃台湾独立運動が蔓延り、自分が住んでいた南方が特に激しかったものでした。
 幸い台湾が徐々に進歩し、台湾人であった故・李登輝元総統が本当の民主主義国家に変えました。その後、台湾を台湾国として認めてほしい民進党と、大陸と手を結びたい国民党の二大政党となりました。近年その綱引きにハラハラする場面がみられました。
 ここで、日本ではあまり知られていない柯文哲氏について紹介したいと思います。柯氏は1994年台湾独立を強く推し、さらに暗殺未遂の禍にも晒された陳水扁市長の後援会幹部であり、2014年蔡英文の総統選でも強く支持し、台湾を強く思う政治家であります。実は柯氏は台湾大学を卒業した医師であり、台北市長になった際お会いし、台湾の睡眠医療などについて、語り合った機会がありました。とても庶民的な紳士に感じました。
 私の親の世代が激しく台湾独立について語りましたが、徐々に台湾で空気が変わったと気づいたのはその頃でした。というのも、台湾には台湾で生まれた本省人と大陸から来た外省人、世代交代により、双方の差別よりも平和主義を重んじる若者たちが増えたからです。そのことを察した柯氏は、私見ですが、維新の会を作った橋下徹大阪市長とよく似て、過去の負に固着するより先に進む理論的な発言が多くの若者の心を射止めました。いわば中立的な新たなる台湾の存在を作ろうとしました。
 ところが今回柯氏は与党を倒すため、国民党と連携野党を作ろうとしたのでした。これにはひやっとしました。昨日候補が決まった段階で、柯氏は国民党と組むことを辞めたニュースが流されました。
 台湾人は信頼ができ、約束を守ることができる笑顔の人たちであり、理不尽に屈することはしません。台湾がいつまでも「讃!」(最高!)の国であり続けられるよう、祈ります。


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