台北で食べるなら・オールマイティ編:本物の豆花
最近日本でも豆花が食べられるのでどんな食べ物か説明しなくても大丈夫でしょう。ただ、豆花は沢山トッピングが載っていると想像していませんか。
幼少期婆さんの田舎、早朝に担ぎ棒で豆花を売りに来るおじさんの豆花は、子どもの脳裏に永久保存されるほど美味で、できたてを食べたくて早起きをした憶えがあります。豆花は絹ごし豆腐よりもきめ細かい豆腐で、キャラメルのみで食べるのが本物です。
ところが時代が贅沢に、タピオカをはじめ、タロイモ、緑豆・・・と何種類もトッピングするようになり、いつしか豆花が埋もれ、主役と脇役が入れ替わってしまいました。それどころか、店によっては簡便に作れるゼリーと豆花を軽視することがあります。
双連駅から続く朝市、10年前に入り口から7軒目ほどに豆花屋をみつけ、嬉しいことに鍋ごと蒸して作る主役・豆花でした。さらに幼少期に味わった大豆の香りがぷんと匂う本物の豆花!以来台北に来るたび連日来るようになりました。
店主尤さんとも親しくなり、豆腐との作り方の違いを教えてくれたり、三代続く古典的豆花を作っているが、あまりに肉体を消耗する仕事なので、この代で終えると言っていました。「最近の若者はトッピングの多い店を好み、古典的豆花を避ける」とため息をつき、彼も根負けして落花生甘煮とタピオカを載せるようになりました。
ひとりでやっているので休むことも多いのですが、朝9から午後2時まで売れ切れたら終わりの尤さん豆花、名品が消えないように是非応援して下さい!次のメッセージを尤さんにみせたら、中山バージョンの豆花に少し量が増えますよ!
「尤先生、一碗豆花全糖不加姜、要粉圓和花生」