加齢に伴う睡眠障害
医師なりたての40年前から、教科書の存在であったこの雑誌を読みあさり、耳鼻科医には鉄板の医学雑誌として知られ、医局では取り合いでした。これまでは耳鼻科医からの視線内容が多かったのですが、時代はデジタルに移る中、話題がかなり多角的論点を掲載するように工夫している印象があります。JOHNS12月号は加齢に伴う耳鼻科疾患、聴力の問題は必ず登場します。一方、これまで耳鼻科の教科書に睡眠時無呼吸症候群が存在しても、不眠などの睡眠障害について論じることは珍しい。やっと医学はボーダーレスでなければならない時代になったことが認められたような気がします。
無呼吸を無くせ!という思いは医師側の言い分であり、患者の睡眠の質を考えて来なかったことを反省すべく、気持ち良く眠れなければ治療する意味がないと考え、自分なりの診療を実現をして来ました。睡眠知識を備えないため不適切な睡眠投薬をし、結果的に患者を苦しめて来たことを外野から伝えて来ました。寧ろ精神科医の方が投薬を控える中、耳鼻科医の不適切な睡眠投薬が多い苦言も呈し、やっとこれは愛情だと伝わりはじめたのでしょうか。嫌われるのは大いに結構。医学は反対意見を受け止める流動的な頭脳がなければだめでしょう。
長年変人と言われ続けて来ましたが、最近ひと世代離れた後輩から「学会ではすごい噂です」と言われ、「学術やるなら、お前も嫌われる人間になれ」と返しました。嫌われる人間がぶれずに10年続ければ、妄想と言われたものが正論と変わりますwww。