台湾国慶節・建国112年
中国は以前皇帝がいたことをご存じでしょう。ハリウッド映画までなったラストエンペラー・溥儀と日本の関わりも深いため、歴史本にも必ず登場します。しかし近年若者は、皇帝が終わった後中華人民共和国になったと思っていることを懸念します。
皆さま、清王朝が終わった後は中華民国、すなわち今の台湾政府ですよ！毎年10月10日が国の創立を祝う国慶節で、日期に十が二つで双十節とも言います。今年なんと112年目です！
台湾政治の不穏を嫌って、1972年頃家族で台湾から来日し、その後帰化しました。当時日本にも多くの台湾人がいましたが、それぞれの思想の違いで、集まる集団が分かれていました。殊に当時華僑総会は台湾政治を握っていた所謂外省人色が濃く、両親からは遠ざかった方がいいと、長年言われて来ました。
名古屋市立大学に勤務した頃、台湾成功大学客員教授を兼ね、行き来している間に両校が姉妹校としての交流が始まり、台湾から何名かの留学生を受け入れました。そのひとりが来日する前に、台湾外務省国際交流部に連絡し、名古屋に台湾政府と繋がっている華僑総会があることを知り、渡航から住居まで名古屋華僑総会楊理事が私欲もなく精力的に世話しました。このことから華僑総会の存在を知り、参加をお招き頂きましたが、頭のなかで両親に言われたことがリフレインしました。
時代は変わった、今の台湾は外省も内省もない、民衆主義を重んじるひとつの台湾である共通認識を全国民が持っている、さらに近年の台湾・台湾人の良さが日本に理解されるようになり、長年日本社会で生きて来た自分は、母国に何もせずに人生を終えるのはどうかと考え、会に参加したのは３年前です。
実際、参加すると、日台国交に賛同する各政党から多くの政治家が来られることに驚きました。笑えることに、さすがに共○党議員はいませんでした。そう言えば最近韓国で日本潰しの議員が銀座で買い物した記事が報じられ、大騒ぎしているようですが、皆さま、政党関係なく台湾遊びにいらして下さいね、笑。
知らぬ間に楊理事から理事になって協力してほしいと拝命し、恥ずかしながら国慶節を祝う会で挨拶をさせて頂きました。さらに左上筆者の右におられる台湾洪英傑領事官長は外務省エリートであられ、普段なら隣に立たせて頂けない方でもあります。嬉しいことに、洪領事官長は私の故郷屏東と近い、南方の高雄出身でした。すごい団体に居させて頂いていることを実感し、通りで蔡英文総統から年賀状を頂ける訳です。
参加者に私をよく知っている方もおられ、日常の多忙からこれ以上の仕事を引き受けるのは体を壊すと按じて下さった優しい方もおられました。まあ、還暦過ぎたらいつでもお迎えが来ることは覚悟しなきゃだめでしょう。終活にどれだけ価値のあることを残すのかが私の宿題であります。この団体は、裏でどれだけ台湾を愛し、尽力している方々が多いことか、手に取るほどわかるため、それに比べれば私なんて人寄せパンダで表に立って偉そうにスピーチをするだけのずるい役割なので、このくらいは母国に貢献しないとだめでしょう。
また、この組織での自分のスタンスを決めています。私は医療者です。医療者に政治も人種も関係なく、病んでいるひとのために尽くす仕事です。この組織に対しても同じ思いを持てば、私の居場所もあるのではないかと愚考します。
皆さま、最後に、2023年11月2日〜5日、今年も名古屋久屋大通で「台湾・台中夜市」が開催されます。最初数千人のお祭りが昨年５．５万人の方が来られ、今年は１０万人越える全国でも有名になるお祭りになるかと思います。是非ご参加を！
https://kato-hidehiko.asia/taichung-yeshi/
