院長ブログ

台湾渡ってまず行きたかった場所

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 客員教授を勤める台湾成功大学での講義、台湾国際学会での講演のため、幸い台風に影響されず桃園空港到着。台南入りするまで4時間ほどの余裕があったので、急ぎで高雄に向かい、従姉妹にどうしても行きたいある場所に連れて行って貰いました。
日本でもニュースになった「台湾が安倍晋三元総理の銅像を建てた」ことを確かめたくて。日本の訪問客でいっぱいかと思ったら、誰一人おらずひっそりとした場所でした。
 周りに沢山寺があり、どうも区画整理でこの地域にまとめられたらしい。寺の一軒「保安堂」敷地内に新聞でみた阿倍さんの銅像がありました。安倍晋三元総理に拝礼すると、すぐに寺の関係者が出て来て、親切に色々と説明してくれました。
「なぜ寺が安倍晋三元総理の銅像を建てられたか」、最大の謎を聞かせて頂きました。
次のことは、ホームページにも掲載されている話を引用しました。

<日華(台)親善友好慰霊訪問団 https://nippon-taiwan.org>
「戦後まもなくのことである。大東亜戦争時に沈没した大日本帝國海軍艦艇のある沖合いで漁をしていた漁民の網に2つの頭蓋骨が掛かった。漁民はその頭蓋骨を丁寧に引き上げ埋葬し、手厚く供養した。すると、それ以降、大漁が続いたため、昭和28年(1953)には保安堂を建設して祈りを捧げ、いつしか守り神として信仰を集めるようになった。」

 この行為は日本人と全く関係なく、台湾漁民たちが自主的に行われたことでした。区画整理されるまで海邊にあったこの寺は、これまで艦隊に守られたから、今後は自分たちが恩返しする番と、自主的に遺骨引き上げを始め、艦隊全員を祭るようになりました。
 日本政府がこのことを知り、戦争で犠牲になった方々の遺骨回収活動を始めると、安倍晋三元総理が率先して慰霊訪問団を作り、悲劇の翌年には寺を訪問する予定があったそうです。多くの台湾人がこのことを悲しみ、募金して銅像を建てたそうです。
 台湾人って、不思議でしょ?あっちこっちから戦争責任を取れ!と責められるのに、日本人がいてくれて良かったと言っているのは、正直私でもよく理解できません。帰り道に従姉妹に、日本人が残したもので何が一番影響したと思う?と聞くと、思わぬ言葉に驚きました。
「わび・さび」でしょ。言葉がいらず、心が伝わる思いやりの日本文化、無くしてはいけません。
 渡台して朝一番、日本代表として台湾医学のために立派に貢献したく、気持ちを引き締めました。


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