院長ブログ

第111中華民国・国慶日に思うこと

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 神奈川県の実家と離れ、還暦まで大学病院に勤務したこともあり、学術以外の世界に触れる余裕はありませんでした。いつしか台湾出身であることがどんどん薄まるなか、自分が研究してきた「めまいと睡眠」の成果が世界で注目されるようになり、台湾の先生がたの力添えにより、多くの国際学会に招かれ、さらに台湾成功大学の客員教授としてコロナ前はほぼ毎月日本・台湾を往復していました。そのご縁で名古屋市立大学と成功大学を姉妹校提携できた頃から、人生の後半は日本台湾を繋げる仕事に貢献したい思いが高まって参りました。
 成功大学から名古屋市立大学に留学した研究者を通じ、台湾華僑総会の楊統括理事(4人中、右から楊さん、大阪領事館副館長、石会長)に華僑総会名古屋支部の役員を拝命し、昨年からイベントに参加させて頂きました。また、日本の政界各政党から多くの政治家が参加されたことで、この会の重みを学びました。
 今年は台湾・中華民国の第111回国慶日(国家記念日)であり、以下閉会の言葉を述べさせて頂きました。なお、開会の辞は石会長がなされ、華僑総会を見守って下さった安倍晋三元総理のことに触れられた時には言葉に詰まり、涙ぐまれました。

 私は1961年に生まれ、第60回国慶日の年、家族全員で台湾から日本に渡りました。当時、日中国交が始まり、田中角栄元総理が言われたことを忘れません。「経済を考えれば、これからの時代は一千万よりも十億を相手にした方がいい」。そのひと言で、中華民国との強い絆が切られ、台湾は四面楚歌、明日にでも爆弾が落ちる恐怖と不安にパニックが起こりました。
 それから約50年、台湾がこの間どのように危機をすり抜けて世界トップクラスの国となったかを見守って参りました。実は最近よく友人から台湾大丈夫?と聞かれます。大丈夫でしょう、と気楽に返事しています。実際台湾の友人たちと話しても、誰一人動揺していません。なぜかというと、私たちは50年前に何倍も恐ろしい状態を経験し、明らかに過去と異なるのは、今の日本には台湾の苦難をともにして分かち合ってくれる親友がいること、さらに日本には台湾のために命を覚悟された立派な政治家が多くいることで、今のわれわれにはなんら不安はありません。今日本にいる台湾人は、自分たちがどのように日本に、そして両国の関係に貢献できるか、この一点だけを考えるべきではないかと思います。


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