院長ブログ

リスペクトの加藤さんと食べる名菜軒の沙茶牛肉

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 名古屋駅で仕事しているとおしゃれな店が多いのも楽しいが、時に幼少時の味覚をくすぐる街中華が恋しくなる。その最中、まさかひっそりとした名古屋駅西側にマイブームとなる名店がみつかるとは。一方、初回一緒に行ったワイフはそれほどでもなく、次はひとりでしんみりと行こうかなと思っていたら、お連れしたら大喜びするに違いない、と急に思い出した人物がいた。
 今年度出会ったなかで、私が最上級リスペクトに置き、今後も長い付き合いしたいと思った加藤さんが現れた。全く普通のサラリーマン、20歳代に台湾一人旅、これもよくある話。ところが台湾に入り、日本語の話せる年輩者と会話すると、思わぬ事実を目の当たりにする。日本の支配国であったからいやな会話になるかと思いきや、どなたもが当時の日本人との思い出を語り、台湾人を教育し、国作りに貢献したことに感謝し、その思いに驚愕した。それなのに日本人は台湾を重く見ない、このことは勿体ないと感じた加藤さんは名古屋に戻り、行動を起こした。
 日台若手交流会を作り、あっという間に数百人単位の組織となり、それに行政の目に留まり、名古屋市、市会県会議員、さらに留日華僑総会などがリンクし、先日の名古屋の繁華街栄のど真ん中で「台中夜市フェア」を開催し、5万5千人の来客が集った。この大きなお祭りを開催したのは台湾人ではなく、台湾を愛する日本人だった!
 大学医学部という狭い世界にいた私は外の世界に出て、社会の高峰に立っていたという奢りを自笑するようになった。教授になればひとが自分の足元に集まってくる、と思っている人類、笑える。たったひとりの人間が何万人を動かし、同じ国の真ん中にあるからと名古屋市と台中市を姉妹提携、名古屋中の台湾交流会を開き、連動して台湾の外務省が動き、行政と行政がリンクし、先日台湾領事長が来られた際にも真っ先に加藤さんに挨拶した。その超人加藤さんは、至って優しく無欲の人間なのだ。
 名菜軒に入ってすぐにママさんに、今日どうしても紹介したい加藤さんがいる、と言った瞬間、「加藤さん?会ったことないけど、名古屋の台湾人皆知っているよ!」と。長年名古屋にいた私が加藤さんを知らなかったことが恥ずかしくなった。
 さて、名菜軒の何を加藤さんとシェアできるかというと、そもそも私の台湾在住歴が生まれてから12歳まで、以降日本。味覚は本場台湾ベースに街中華が混ざっている。街中華で育った加藤さんが覚えた本格台湾料理、この両方が理解できる人間が楽しめる店である。
 店構えは完全に日本の街中華、懐かしい黄色い看板にずらりと並ぶメニュー。台湾の店にはないラーメン、天津飯、餃子、など。ところが「沙茶丼」?それを私が見逃す訳がない。台湾人の好きな料理に沙茶牛肉、牛肉を沙茶醤で炒めた料理はベスト10に入るだろう。聞けば40年前からある店、その時からどうして拘って入れたかったメニューとシェフ。
「日本人頼む?」
「いや、誰も頼まない、押し売りすると、1回食べても次に注文しない、しかも当時沙茶醤は手に入らずに、帰国の都度運んで来たのに・・・」
私たちを待っていてくれた沙茶牛肉、ありがとう!この喜びはワイフとではなく、加藤さんと抱き合わないが大喜びした夜であった。


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