慢性めまい(持続性知覚性姿勢誘発めまい:PPPD)
症状
めまいが3ヶ月以上長期化すると、新たなるめまいの病状に変化することがあります。
例えば最初は短時間回転するめまいで始まった症状であったのに、いつの間にかふわふわする浮遊感に変わり、一日中動けなくなるようなことが起こることがあります。
静止している時は症状が軽く、歩いたり動いたりすると嘔気が起こり、動くものを見るだけでも疲れてしまう、いつまでも消えない浮遊感が続く不思議な病気です。
近年これを国際的にPPPDと称し各国の医学者が解明を始めたところです。
原因
最初に起きためまい発作が誘発すると言われていますが、時間が経過しているため、最初のめまいの原因はわからない場合が多いです。そのめまいがもとで、生活面で動かなくなる、出かけなくなる、ストレスがかかる、不安が増える、などの因子が加わり、複雑な病態を作り出します。
治療法
当クリニック院長は名古屋市立大学のめまいグループの医師とともに全国の医療施設に呼びかけ、本邦でのPPPDの重要性を訴えて研究して参りました。
現時点、確立された治療方法が無いなか、認知行動療法やSSRIの投薬などが有効と言われています。
当施設ではさらに睡眠医療と前庭リハビリテーションを組み合わせた治療を行っています。
- Cognitive-behavioural therapy for chronic subjective dizziness: Predictors of improvement in Dizziness Handicap Inventory at 6 months posttreatment
- Acceptance and commitment therapy combined with vestibular rehabilitation for persistent postural-perceptual dizziness: A pilot study
- Objective measures of physical activity in patients with chronic unilateral vestibular hypofunction, and its relationship to handicap, anxiety and postural stability