院長ブログ

継承問題

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

どこでも後継者問題が発生しており、組織の存続が問われています。これは単なる少子化の問題ではありません。SNSでは若者の利用が増え続けていますが、一方で年配の方々はSNSを危険視し規制を試みます。この4年間、SNSに自由に書き込めない状況が続き、AIによる規制がありましたが、トランプ政権再開に一部の規制が緩和されました。もし「絶望的だ」と感じている年配の方々がいるなら、その方々はかつて「ビートルズに熱中し深夜放送を聞く若者は国をダメにする」と言われた世代ではないでしょうか?
SNSは若者にとってのコミュニケーション手段です。そしてSNS上で最もマナーが良くないと言われているのは、ルールを十分に理解していない中高年です。かつて、ビートルズを共に聞いてくれる年配の方がいたとしたら、あなたも未来に向けて頑張ろうと感じたのではないでしょうか?若者に近寄らないのはあなたのエゴではありませんか?
ここに、広路教会の会報に寄せた記事を掲載します。
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「継承問題」
「この骨董品を苦労して手に入れ、後世のために大事にして来た。永久的に大事にしてくれ」と遺言を残したのに、後世がお宝鑑定番組に出展し、そしてそれは偽物であったシーンは視聴者の爆笑を誘う。
「大学で睡眠医療センターをゼロから立ち上げたのは大変だったでしょう」とよく聞かれるが、実は継ぐ人間の方が大変だと思う。ゼロから始めた人間は毎年右肩上り、継ぐ人間は必ず前と比べられるからだ。後進が継ぐのに困らない組織とは何か、創設時から計画に入れ、その思考は今の開業にも活かしている。「組織の大事なことは、必要とされる事業を継続することであり、子どもに継承させるためではない」と、還暦過ぎても頑なにこの考えを守っている。負の遺産という言葉があるように、子どもに継がせることは必ずしも幸せにするとは限らないし、子どもに継がせたいと思った瞬間、私の医療スキルが狭くなり、患者に申し訳ない。子どもが継ぎたいなら、自分から意志を伝えるものだと思う。父親のクリニックを継がなかった私が言うのもなんだか。
米国は歴史のない国だと馬鹿にするひとがいるが、私は米国に留学して思考が180度変わった。世界最多のノーベル賞を持つのは、歴史に抑制されない自由思想がある国だからだ。日本では教授の研究を継続するのがいい子、米国では自分の発想が持てず、議論ができない人間は見下される。多くの金持ちは財産を子どもに残さず、全てを社会に寄付する。米国では個人名がついた有名な病院はその寄付から創設したものである。
ただし、これは世俗的な話で、先代の事業を継ぐか継がないかの話である。と思っていたら、キリスト教米国ではこの10年間教会員がどんどん減少。2011年には75%だったクリスチャンが2021年には63%まで減り、この現象は色々な宗教、分野でも同じ傾向である。
留学は勉強に対する褒美だったのに、今では追求しない、研究しない、留学は、お断り・・・
昔からアメリカがくしゃみをすると、日本が風邪を引くという。そう信じたくはないが、医師として肺炎にならないことを祈りたい。


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