サンタの意地悪 / 壞心眼的聖誕老人

　寒い日に和歌山県立医科大学からわざわざ勉強にいらして下さった熱い若手医師が来た。外来を見学して貰い討論、温かいものをご馳走、短時間の名古屋駅観光、与えることばかりにみえるが、無邪気で学習に対する積極性に心が温まった。10年目の医師は、次の進路に迷う時期。その頃の自分は無謀にも国際学会で著名な先生に留学させてくれと押しかけたことを思い出した。無論沈没したが、メールのない時代に手紙を出しまくってやっとイリノイで拾って貰ったことを思い出す。時代を背負う若者たちは財産で粗末にしてはならない。
　医師免許取ってから専門医制度が出来て久しいが、運転免許同様誰でも持っているレベルとなり、専門医だけではもう飯は食えない時代。専門医がベースの上にサブスペシャリティ、ひとつの疾患だけ診る本当の専門医が出来て、まだ日が浅い。この制度が普及すれば、専門医に受診できるのは別に大病院でなくても済み、既にその時代がやって来た。殊に愛知県なら名古屋駅にはすごい専門医たちが沢山いる。隣の美容クリニック院長の腕は全国的に有名で、大学形成外科の研修病院となっている。
　彼女を送り出し、オフィスに戻り、事務整理を始めたところ、驚きのメールが入った。最高峰の学会、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会から来年の総会で１時間の教育講座招待を頂いた。全耳鼻科医を教育する講座なんて、教授になれても呼んで頂けない場所に、まさか大学を離れた人間に声がかかるとは。不思議だ、褒美って、どうして諦めた頃にやって来るのでしょう。サンタの意地悪、笑。
　準備に半年ある。大学時代の研究を濃縮し、クリニックならではの視点を加え、最後の遺作のつもりでライフワークを残したいと願った。
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　在這寒冷的冬日裡一位來自和歌山縣立醫科大學熱情洋溢的年輕醫生特地跑到我的診所來學習。先是讓他見習門診、然後一起討論、請她吃一點熱的東西加上短暫的名古屋觀光、看起來好像都是在我在付出、但是她純真無邪、積極進取的學習態度反而溫暖了我的心。這也讓我回想起當年已經當了醫生10年的我。當時的我對於自己的前途感到迷惘、甚至在國際的學會裡面去跟一個有名的醫生自我推薦希望他能夠讓我去他那裏留學、當然是被拒絕了。在那個沒有網路的時代、為了留學到處寫信、最後終於得到南伊利諾大學的入學許可。肩負著時代的年輕人是我們的財產不可輕慢待之。
　從我拿到醫生執照到有現在的專科醫生制度已經過了很久了。這個時代拿到專科醫生的認證也不保證能夠在醫界可以混得下去、得在專科醫生的基礎上還有一些特殊的本領、而針對某個特殊的病症由專科的醫生來診療的治療的方式在醫界的歷史並不長。但如果這個制度能夠普及那麼就不一定要到大醫院才能夠接受到專科醫生的診治，然而這個時代已經到臨了。特別是愛知縣的名古屋車站附近就有非常多的醫術高明的專科醫生。譬如說我們附近的美容診所的院長、他的醫術是全國有名的、他的醫院也是大學的整形外科的研修醫院。
　 當我送走了她、回到診所開始整理事務時來了一封令我驚訝的E-mail，那是來自日本最高峰的學會、日本耳鼻喉科頭頸部外科學會。他們邀請我在明年的全國大會上做一個小時的教育講座、在這樣子大會中擔任教育所有耳鼻喉科醫生的講座、縱使是大學教授也不見得會被邀請。真是不可思議、為什麼這個獎賞竟然在我已經對它不抱希望時降臨呢？聖誕老人真是壞心眼、笑。
　還有半年的時間可以準備，我打算將大學時的研究內容濃縮並加上私人診所的觀點，希望能成為我畢生心力的最後的遺作。
（我出生在台灣的屏東市、小學六年級的時候移居日本。曾經在日本的大學醫學部的作研究，現在自己經營一間睡眠與暈眩的專門診所。我常常將日常生活的點滴、感想寫進我的部落格，朋友太太是我部落格的讀者之一、她覺得有一些內容也很適合分享給台灣的朋友、所以便花了時間為我做了翻譯。在此向山田太太致謝。）

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