院長ブログ

このクリニック大っ嫌い・大好き

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 対症療法の薬物を長期乱用すると、投与前の症状に戻るどころか、悪化をすることがしばしばです。診断には時間をかけ、最新医療機器を用いて細胞レベルの病態まで突き止め、ピンポイントに改善法を検討すると、最善の治療は薬物ではないことがしばしばあります。他県からいらした医師である患者さまが精査の結果、提案した生活改善により、長年のめまい発作が出なくなったそうです。医学書に書いてあること、これまで飲んでいた投薬はなんだったのかと、ベテラン医師が嘆かれました。
 当院は多くの施設と逆走する医療であるのは間違いありません。ある日、睡眠障害で薬物離脱をしたくて受診した患者が途中で気持ちが変わり、再度投薬医に当方に受診したことを告げると、インチキだからやめた方がいいと言われ、医療費返せと怒鳴って来られました。精査に手間をかけ、治療された感がない施設より、ワンコインでお薬を生涯出して貰える施設の方がいいのなら、それは個人の自由で否定するつもりはありません。当初からうちは依存性と有害性の高い薬物を出さない、適切ではない薬物の持続に改善は有り得ないとの説明に同意したはずなのに。私も人の子です。気持ちが下がります。 
 そんな日に素敵な手紙が届きました。ご主人を亡くされ落ち込みから不眠、薬物服用したが改善せず投薬が増える一方。逆に自暴自棄、家に籠もるようになり、畑も荒れたようでした。当院受診してからすべてが変わったと嬉しいお手紙でした。読む目が潤みました。
 体が震えて生活ができず、複数の大病院で神経疾患の難病と言われ、田舎に住む年輩の方がお嬢さまに連れられ、いらして下さいました。活動計で生活をモニターし、めまいリハビリを経てどんどん動けるようになり、散歩の道中で撮影されたお花の写真を送って下さいました。このお花は私の心中でずっと咲き続けるでしょう。
 クリニックにいらしてから長年のめまい症状がなくなり、スタッフ含めクリニックの雰囲気が大好き、待ち時間が楽しいと言って下さった方がおられました。パン作りが趣味とは伺いましたが、まさかの素敵な手作りパンを沢山頂きました。職員全員大喜び!いやいや、これは素人の範疇を超えた完全プロ級。ものすごく歯ごたえがあり、糖分の奥にある甘さに心が癒やされました。
 開院一年目、紆余曲折はあるものの、これだけ素敵な患者がたにいらして頂けたことに至福を感じます。癒やされているのは私でした。やはり私は私のスタイルを変えません。皆さまにとって、もっともっと居心地のいい場所であり続けるよう、努力致します。


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