講演とステンドグラス
講演依頼が立て続き、開院して初めて代診を立てて東京まで。休診して講演に行くって「あほちゃうか」、と同業者なら思いかと思います。一般の方には講演料ってすごいのではないかと想像するかも知れませんが、残念ながら各社は講演料金を公開しているのでご興味ある方はお調べ下さい。故に休診してまで講演を引き受けるのは、あほです、笑。
もともと開院しても、メンタルの安定に大学の非常勤、学術活動、講演に費やす時間を確保する工夫をしていました。時間空けておいて、必要とされなかったらどうしようかと思いましたが、ありがたいことにお声をかけて下さる方々がおられることに深謝です。
講演は研究歴、いわば自分の人生を語るようなものです。ひとが聞きたい話って、ひとにない発想、そもそも一般と外れた考え、一歩間違えると危ないひとである可能性があるのです。道を外れずに人生終盤を迎えるところで、こうして迎え入れて下さる方々がまだおられるのは最大の励みで、最高の人生を迎えているように感じていられます。感謝。
子どもの頃からずっとずっと「あんたは変わっているわ」、と言われながら生きて来ました。面白いことに、その変わっていることをやっている人間が「すごいことやっているね」、と言われるようになった瞬間がありました。変人で良かった、笑。でも、私は自覚しています。変人が偉そうにしていられるのは、必ず誰かが支えていてくれたからです。だから私も支える側に回り、弱ったひとたちの力になりたいという思いが年々強くなっています。
何十年と病院でお世話をさせて頂いた方から、趣味でステンドグラスを作っているから、何かを作ってあげるとおしゃって下さいました。ステンドグラスは後ろから光りが照らされて初めて輝きますが、本体はうそもつけず丸裸でなければ、きれいな光が入りません。その方はまさにそういう方です。希望を語り、作って下さったステンドグラスは大きく十字架、鳩、オリーブの葉がありました。感激です。だから変人でも生きていられるのです。
