院長ブログ

<頂いた命により開院を決心>

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 三十年前、家庭を持って留学するため、米国最大手の保険会社の生命保険を契約した。今でも仕事で時々訪れるシカゴで一際目立つその会社の高層ビル。見るたびに守られている安心感があった。
 先日、保険が満期になったからと、担当者に面会を求められた。面会するのは実に二十数年ぶり。時の速さに驚くばかりだ。
説明を受け、引き続き契約しようと「昨年、前立腺の早期がんで手術し、完治と言われたが、大丈夫か」と質問した。「うちは五年たたないとがんは受け付けない。がんはアウトです」と言われた。
 英語で「アウト」は「死ね」という意味合いを持つ。今回説明した担当者は、言葉の重みを分かっていたのだろうか。加入を断られてしまったので、翌日、他社へ打診した。日本の保険会社だが、日本人のがんを解析しており、がんのタイプなどによって条件は異なるが、問題なく加入できるそうだ。
米国は世界でノーベル賞を最も多く受賞している国。若いころに留学を決めたのは、そんな国の医療に憧れたからだ。がんに関する研究が進み、生存率も年々向上する中、その国の生命保険会社が、がんであれば、すべてアウトと判断することは信じられない。
 早期発見で、主治医から頂いた命。還暦の私には新しい希望が湧いている。睡眠とめまいで苦しむ患者に残りの人生を捧げたい。
(2021.11.2.中日新聞・Dr'sサロン)


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