新睡眠薬情報その1:睡眠薬の歴史
睡眠薬の歴史を簡潔に整理します。
・ベンゾジアゼピン製剤:1960年代から広く使われてきた薬ですが、依存性や有害事象が問題視されるようになり、現在では第一選択とは言えない薬剤になっています。
・入眠薬(いわゆるZ薬):2000年代に登場したZ薬は、作用機序や副作用がベンゾジアゼピン類似で、転倒の増加などの報告もあります。過度の期待は禁物です。
・メラトニン製剤:2010年にラメルテオンが日本で発売されました。睡眠ホルモンであるメラトニンに作用するため自然に近く副作用は少ない一方、強い不眠改善効果は限定的とされています。
・オレキシン拮抗薬:2014年にスボレキサント、2020年にレンボレキサントが発売され、現在は第一選択として使われることが多くなりました。臨床全体の印象ではレンボレキサントが中心となっている感があります。今後もしばらくはオレキシン拮抗薬が主流であろうと予想されます。
・最新のオレキシン拮抗薬:既存薬の副作用軽減が課題となっており、2024年にダリドレキサント、2025年にボルノレキサントが発売されました。どちらが優位かは今後の臨床データで比較されるでしょう。
本日、大正製薬主催の勉強会で睡眠領域の主要な先生方から情報提供がありました。私たちも自分たちの治療経験を踏まえ、今後も臨床情報を随時公開していく予定です。
