院長ブログ

日本透析医会雑誌2025:適切な睡眠薬の使い方

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

<なぜ透析と睡眠が関係あります?>
日本透析医会雑誌からご依頼の原稿、今月号に掲載されました。 
意外と知られていませんが、透析患者の睡眠障害は独特で、透析時間が長いため概日睡眠リズム障害に陥りやすいし、何よりも体の電解質などが日々変わるため、むずむず脚症候群やレム睡眠行動障害などを引き起こすことがあります。そうと知らずに不適切な睡眠薬を投与すると症状がさらに悪化します。
<医療者へ>
・あなたが昔から知っている薬は睡眠薬ではなく、ただ患者の思考停止をさせ、認知機能低下を来している依存性の高い薬の可能性があります。
・睡眠医学に基づき、睡眠病態に添って開発された薬が初めて睡眠薬と呼べるものであり、その第1剤が2010年に発売されたメラトニン製剤、それ以降はオレキシン拮抗薬が次々と開発され、現在日本では3剤市販されています。睡眠薬と呼べるものは2010以降に発売された薬物のみです。
<患者様へ>
・眠れない理由をまず考え、生活習慣を変えませんか?睡眠衛生は投薬よりも効果が高いという論文が沢山出ています。
・眠ることに拘るのではなく、起きて何をするかを考えませんか?眠れないから起きられない、と考え続けると水掛け論になり、いつまでも眠れなくなります。
・根性で寝ようと思ったらなおさら眠れません。根性で起きようと思ったら、起きられるはず。


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