院長ブログ

CPAP保険診療改革

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 睡眠時無呼吸症候群に対し、成人治療の第一選択は機械のホースを通し鼻マスクから空気を肺に送り込むCPAP治療であります。世界で初めて作られたCPAPは冷蔵庫ほどの大きさでしたが、今では弁当箱が少し大きくなったサイズです。実は世界から日本のCPAP治療制度に対し注目をされています。
 通常海外では診断がつくと、患者はCPAPを自費購入して自己管理をするのに対し、日本ではこれを国家保険適応で賄うことができる由一の国です。費用のみならず両者の大きな違いは、海外では患者がうまく自己管理できずに治療を断念し、日本ではCPAPの使用実績を医師が管理し、指導することによって患者が安心して医療を受けるのができます。
 CPAP治療を厚生労働省と掛け合い保険適応に持ち込んだ功労者であられ、虎の門病院睡眠外来を創設された成井浩司先生が訪問して下さいました。CPAPが保険適応になってから20年以上経過し、現在厚生労働省と保険診療改革に向けて話し合い、視察と地域の声を聞くために全国の睡眠施設を回られ、中部で当クリニックを選んでいらして下さいました。
 保険診療は、医療者から申請した医療請求を地域の保険担当者が審査し、医療者に報酬を支払う制度であります。保険審査を厳しくすれば医療者や患者に負担がかかり、医療を受けられなくなりますが、中部が目立って問題が生じていることを中枢で問題視されているよう。他県で通った患者が転居して当地で審査不適応、治療停止となり、患者や医療者から多くの苦情が上がったようです。
 成井先生は現在現役第一線を退かれましたが、睡眠専門医のなかで由一厚生労働省に出入りできる方であり、残りの人生は全身全霊でご自身が作られた保険適応の法改革をなさるとのこと。今CPAP治療に消極的な医療者に対して、先生からのメッセージがあります。これからの保険改正は睡眠時無呼吸症候群で悩む患者に対しさらに扉を広く開けることになり、これを妨害するいかなる力は意味のないものとなる、とのことです。
 「中部はお前がパイプ役になれ」と言われ、「私でいいのでしょうか」と答えると、「私でいいのです!と答えろ」、と一喝されました。私より目上の方がこれだけお元気で、恥ずかしい思いをしました。「元気ですか!だー!」と頬に一発入れて頂いた思いです。アントニオ成井先生からのメッセージでした。


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