院長ブログ

眷村(ムーツン)料理

公開日:
監修:めいほう睡眠めまいクリニック院長 中山明峰

 最近マニアックな台湾通が多く、ガイドブックに載ってない料理を聞いて来るひとがいます。台湾でも決してメジャーな料理ではありませんが、密かに眷村料理がブームになっています。
中国は広いので、場所違えば言葉も違うし文化も異なります。当時蒋介石が全国から集めた軍人を台湾に移したため、違う文化と言語が一カ所に集まりました。
 軍人家族が住む場所を眷村と言い、毎日当番制でご飯を作ったよう。そのため広東、福州、上海、北京、四川・・・と全ての味覚が交わった新しい眷村料理ができたのです。
 よく台湾料理は美味しいと言われますが、実際の台湾料理は台南にあり、滷肉飯などが代表的ですが、恐らく台北で食べている料理の半分は眷村料理の影響を受け、ほかの国にない新しい中華料理ができたためだと思います。
 初代の軍人たちはほぼいなくなり、後世が眷村料理を伝承しています。従妹にねだり桃園空港に行く途中、桃園市で評判の眷村料理店に着くと行列。看板から察してどうもこの店は陸軍にいた軍人の家族経営。私の幼少期、軍人と現地人のいざこざが絶えなかった頃、眷村に立ち入ったと言っただけで、父母たちが怒りまくったと、かすかな思い出が過ぎります。店内の雰囲気はいかにも当時の引き上げた中華民国、この場所でご飯するのは時代の変化を感じます。
 メインは麺料理。さすが麺自体がおいしいから色んな醤をかけるだけで主役。驚いたことに、酸辣湯はかすかなピリ辛と酸っぱさで、コムタンのような濃い牛骨スープ。さらに台北名物の牛肉麺、牛肉湯、通常は赤く辛いのに、これもまたさっぱり牛骨スープ、各自が好みで辛さとお酢を入れる。ベースはさっぱりした味にして、辛さ酸っぱさはそれぞれがアレンジ、さすが各地を尊重した眷村。
 単品に滷味、臓物の煮込みは絶品で外してはいけません。面白いメニューをみつけて「大荷包蛋」。玉子6個の大きな目玉焼きに甘いタレ、思えば目玉焼きは大ご馳走でした。なるほど誰かの家でご飯を食べている感じでしたが、きっとすごく料理のうまいお婆ちゃんがいた家族でしょう。
行列は頷けます。きっとほかに行ったら、ほかの家庭料理で味も異なるでしょう。肩こらない料理なので、親しい友人や家族と行くのがベストです。


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